インフォメーション
※大磯駅改札を出て、駅前のロータリの右手には、松月さんが見えます。
大磯駅の開設が明治20年です。伊藤公が、この場所を指定して、料亭の
建造されたのが明治36年。当時、まだ、移動手段、鉄道が主な時代、
そして、日本の創成期でもあり、ここで、新たな日本を作る話がされた
のかと思うと感慨深いものがあります。そんなことを少し思いつつ店の
扉を開けると、正面には座敷席への玄関口で、右手が椅子席への玄関口に
なります。
※月替わりの懐石料理が楽しめる椅子席
今回は、梅 懐石コースを予約にて注文させていただきました。
そして、飲物はエビスビールを注文。それから、歴史、格式のあるお店
なので、お給仕の方に”美食倶楽部”名刺を渡して、挨拶、そして、今回は
二宮の渡邉商店さんより、推薦、紹介をいただいたこと、写真撮影や
HP掲載が出来るかを話したところ、一端、奥へ行かれて責任者の方に
確認を取っていただきました。しばらくして、笑顔で、お給仕の方が
戻って来られ『実は二宮出身で、渡邉商店で、何度か商品も買ってます。』
との事で、ほっと胸を撫で下ろした次第です。それに、二宮の方と聞くと
急に親しみが沸くのもありますが、その後も明るく丁寧な応対で、気持ち
良く食事ができました。
※お品書き。天重と卵焼きが気になります(笑)
※飲物のメニュー。料理長は加賀の料亭にいらした様で、北陸の銘酒がズラリ。
※付だし 牡蠣のオイル漬け トマト 葱を添えて
牡蠣がプリプリして美味しかったです。広島産だそうです。
真牡蠣の旬は、秋口から3月頃までで、産卵の前で栄養を蓄えているので
美味しいそうです。
※造里 マグロとヒラメ 里を造るとは風情があります。
正式には、皿を里に見立てて、里の風景を造るので、造里だそうです。
大根のけんが「山」、大葉が「林」とか。勉強になりました。
そして、本日は地のヒラメで、プリプリで甘く、最高に美味しかったです。
※焚物 若鶏治部煮 サトイモ、報連草、梅麩、すだれ麩、山葵
治部煮は石川県金沢の郷土料理です。このとろみや、山葵が特徴です。
料理の名前は”じぶじぶ”と煎りつけること、又は、秀吉の兵糧奉行の
岡部治部右衛門より因っているようです。私の故郷、福岡には”がめ煮”と
いうのがあります。色んな食材を”がめ込む”(寄せ集める)ことに因ります。
そして、全国普及の名称のため、”筑前煮”と名称を変えたという話もあり。
福岡北部の名称、又は、秀吉の”筑前の守”と掛けているのではと。
福岡の黒田氏、石川の前田氏とも秀吉との縁が強いのも面白いです。
余談ですが、私は福岡の羽犬塚(筑後市)で生まれましたが、この地名は
秀吉が朝鮮征伐の際、この地に羽のある凄い犬がいて、その犬が死んだ際
秀吉は供養のために塚を作ったそうで、それが”羽犬塚”の由来です。
この塚は、今でも、宗岳寺の中にあります。幼いころ、ここの保育園に通い
そして、両親や兄もここで、安らかに眠っています。
最近、思うのは、ケッコウ、秀吉さんとはなんだか縁があるなと感じています(笑)
大学時代は京都の伏見(桃山城)、社会人でも、転勤で3年程大阪(大阪城)に。
今は小田原(一夜城)で、20数年、住んでいます。
そして、昨年は”美食倶楽部”(徳山鮓)からの滋賀・長浜(長浜城、余呉湖)へ、
そして、今年は早速、松月さんからの石川・金沢の治部右衛門の”治部煮”と
出逢いました(笑)